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カスタマーレビュー ![]()
旅行者と「下町」をつなげる本
(2008-03-29)
この手の【地図本】が最近次々と出版されていて、デザインもよく似ているので
どの出版社のものを選べばいいか、店頭で迷うことがあるが、
今回、「東京の下町を巡りたい」と思い立ち、書店に訪れ、見比べて、
ピンクの表紙のこれに決めたのは、地図で街を紹介するフォーマット的なページ以外の、
『下町の和雑貨』『下町の銭湯』『下町ネコ写真館』といったテーマに沿った編集ページが
東京の下町の香りを感じさせてくれたから。
実際にこの本を手に、浅草、上野、根津、日暮里、神楽坂を訪れた。
何度も訪れたことのある観光地も、エリアごとに特色づけられた本書で改めて「予習」すれば、
違った様相で見えてくるから楽しい。
たとえば、神楽坂。ただ何となく歩くのももちろん良いが、歴史好きには
「ここがかくれんぼ横丁」「ここが熱海湯階段」と認識しながら訪れると尚一層良いものだ。
当時の面影をほとんど残さない「小栗横丁」を探し歩いていて、地元にお住まいの
女性に声をかけて、【地図本】を見せて尋ねると、今まさに自分たちが立っている場所だった。
「昔はあそこに料亭があって、あっちには…」と往時の様子を教えていただいた。
「下町」とは総じて排他的だと言われるが、親切な応対に心温まったひとときだった。
地元の方と旅行者との、ひとときの交流。これも、旅行の醍醐味だろう。
そういった意味で、「地図」で詳細にスポットを紹介してくれる本書は、旅に最適のガイドだ。
ただ、プロが撮ったとは思えない色合いや明度や構図の写真が散見されるので★4つ。
サイズが小さいとはいえ、そこはこだわっていただきたい。
我々は写真から、見知らぬ町の気配を想像し、訪れる楽しみを増幅させるのだから。

